2025.8.12
店長教育とおもてなし力で
飲食店の人手不足を解決する
飲食店コンサルタントの結城です
今日はとある老舗の食堂のコンサルへ。
売上改善のために
メニューの見直しをしています
新メニューができて試食。
沖縄のオバアのつくるじゅーしーに
人参しりしり。
心が温まる美味しさでした。
文化を継承しつつ変化する
沖縄には独特の食文化があります
その1つが「スパム」
-
終戦直後(1945年以降)、沖縄は米軍統治下に置かれ、日本本土とは別の経済圏だった沖縄。
-
食料不足の中、米軍の配給や軍納品から スパム(SPAM)やチューリップポークなどの缶詰肉 が大量に入ってきます。
-
冷蔵設備が整っていなかった時代、常温で長期保存できる缶詰肉は非常に重宝されました。
-
そのため、沖縄では「肉といえばポーク缶」という文化が定着していきます。
-
戦後長く続いた貧困の中で、手軽にたんぱく質を取れる食品としての役割を果たしました。
-
缶詰肉は「ごちそう」としての位置付けもあり、行事やお祝い事の料理にも登場しました。
こうした歴史的背景を元に
貧しかった時代に安価で保存もできる商品として
定着した商品が「SPAM」です
戦後アメリカ統治下時代には
米軍から市民への配給がありました。
その中の1つが「SPAM」です
-
米軍による救援物資配布
-
米軍政府(USCAR)や国際救援団体を通じて、米軍が保有する食品が配給されました。
-
小麦粉、砂糖、粉ミルク、缶詰肉(SPAMやTULIPなど)が代表的。
-
-
SPAMの定着
-
当時の沖縄では肉の入手が難しく、保存性の高いSPAMは非常に貴重。
-
「米軍=SPAMの供給元」というイメージが自然に根づきました。
-
今でもこのSPAMは
沖縄の食文化に残っていて
お弁当やちゃんぷるにも入ってたりと
良く見かける商品です。
でも、これが実際にスーパーに行って
買おうとすると高いんです!
今のご時世では
ソーセージやハムの方が
安い商品も多い。
なので観光客向けにはいいのですが
日常に使うには、原価コントロールが必要です。
沖縄の食堂の原価が上がるアイテムの
1つでもあると思います。
わかっている食堂や弁当屋では
極力スパムは使われていません。
けど、昔の名残で使っていると
一気に原価オーバーしてしまう。
けど昔の感覚だから気付かないんですよね。
このお店でも人参しりしりに
ポークを入れていて
昔からの自分のレシピだと言われましてました。
(現在はこのしりしりはメニューにないので
新たに作って貰ったメニューです)
そこにポークを入れる
指摘すると
「癖で入れてしまう」と
言われました。
これが沖縄の歴史でもあり文化だなと
感動したのですが
同じ思いを持てる人は少ないので
ポークはカットした
しりしりにします。
沖縄にはこうした時代背景と
食文化の密接な関係があり
そしてそれが時代に合わせると
割高で高級なものが多く存在します。
食材と戦いながら
食文化を調べながら
どうやって魅力的に
どうやって原価が落とせるか?
日々悩みが付きません。
沖縄だから安いものがある
また、沖縄の食文化は
戦後からの基地経済が
「安さの前提」を作っています
以前キングタコスのタコライスを
内地で展開しようと
商品開発をしましたが
要となるチーズが
どうしても予算に合わないんです
沖縄の人に聞くと
基地内スーパー(PX・コミッサリー)で
昔は、輸入チーズが安く手に入ってた。
ヨーグルトも牛乳も
乳製品は基地が安いから
基地に買いに行っていた!って。
このチーズは、内地では手に入らない&高級品!
沖縄だと安く手に入る商品です。
こうしたならではの商品もあり
歴史的背景も学びながら
沖縄の老舗食堂や弁当屋さんの存続に
貢献できる人になりたいと
日々奮闘中です。
ではまた明日✨️