2025.11.16 Vol.777
小さな飲食店の味方になりたい。
カエルカンパニーの結城です。
先日の職員さん向けの研修で
話をしたのですが
支援に回っていると良くある質問が
「地元のお客様の事もあって
値上げができない」
どうやって値上げしたら良いか?
わからない。
という相談を多く聞きました。
値上げの必要性
特に12月1日から最低賃金が上がるので
値上げできないとか言ってる場合では
ないのですが
家族経営だったり
1人でやっているお店だと
その危機感はないかも知れません。

なんて言ってても
でも自分は給料とってないとか
良くあるんですよね。
そういう方々にはどうするか?
発想の転換をして貰うしかない。
値上げは未来のために必要である
地元の人のために
値上げができない
この発想を
地元の人のために
値上げをする
という発想に切り替える
パラダイム・シフトを起こす事が大事です

つまり値上げをしないと
利益を減らす事になります。
地元の人が愛しているお店が
なくなってしまう事ほど
悲しい事はありません。
飲食店を始めるという事は
『人々の生活の一部の中に入る』
という事であり
続けないといけないんです。

目先の事を考えると
「値上げできない。自分が我慢すれば良い」と
なるのですが
将来の事を考えると
「絶対に続けないといけない」んです。
そのためには利益は必要です。
どうやって値上げをするか
値上げをするというのは
単純に値段をあげるだけではなく
いくつかの値上げのための手法があります。
例えば
『沖縄そば800円』
という単品の値段はそのまま。

トッピングをつけて
セットを増やす事で
このお客様の原価は下がります。
客単価は増えます。
つまり値上げをするのと
同じ現象が起こります。

例えばこんなメニュー構成にすると
地元の人は「沖縄そば単品を注文する」
=これまでと同じ価格です。
もう少し食べたいと思っている
おサイフに余裕がある地元の方は
ご飯やジューシーを追加します。
=原価が下がり、客単価が上がります。
観光客は
せっかく来たのだからと
ソーキを追加して
島らっきょの天ぷらと
ジューシーを頼みます。
800円+200円+350円+500円=1,850円
同じ「沖縄そば800円」のメニューで
客単価が800円から1850円に変わります。
1000円UPします。
人件費も家賃も原価以外の値段は
あがらないので、利益増につながります。
値段ではなく満足度をあげる
こんな風に値上げには
いくつかの手法があります。
大事なのは
値段をあげる事じゃなくって
満足度をあげる事です。
そして値上げのタイミングで
メニュー構成を変えるのも手です。
よく見かける値段の所だけ
シールを貼って変えると値上げ感が
出てしまいますが
新メニューに変えてしまえば
あまりわかりません。
お客様は単純に値段が
あがっただけだと「損」した気分に
なってしまうこともあります。
なので、満足度をあげる事を考えて
飲食店は常にお客様に「非日常」や
「ワクワク」を体験して貰う必要があります。
メニュー開発にはときめきを✨️
そしてメニュー開発の時には
ときめきを忘れないで欲しいです。
たとえば、観光客向けのメニューで
「豆腐ちゃんぷる」を入れたとしても
最近あんまりこれだけでは
ときめかなくなってしまいました><。
なぜなら内地でも良く見かけるように
なってきたからです。
沖縄観光客レベルにもよりますが
初心者ではなく、中級者になると
全くときめかなくなってしまいます。
なので
「豆腐ちゃんぷる」の名前を
「島豆腐ちゃんぷる」ってするだけで
一気にときめくメニューに変わります。

この場合、これまでご飯と汁がついて
880円だったものを
セットに変えて
+220円〜320円設定にすると
値上げ感なく値上げができます。
他にも調味料を変える事で
価値があがる商品がつくれます。
例えば「唐揚げ」を
「塩からあげ」にする事で
かなりときめくメニューに変わりますし
地元愛を感じるメニューに変わります。

他にも味噌とか醤油とか
あまり原価に影響しない調味料で
価値をあげる事で
値段は一緒だけど
原価率が変わるので
利益増につながるメニューにする事ができます。
値上げをするタイミングで
ぜひメニューの見直しをおすすめします。
ではまた明日✨️


